いよいよlifepo4サブバッテリーを積む
さて。いよいよ、積みます。ここで書いてる事はほぼ全てYoutubeで公開済みです。
併せてご覧いただいたほうが分かりやすいと思います。
バッテリーボックス
まずバッテリーボックスです。既にYoutubeで公開していますが、見えない部分なので材料はホームセンターのコンパネです。寸法を指定して切ってもらいます。本当は見えない部分もオシャレしてこだわったほうが良いのはわかってますが、この時は何より早く積みたいのです。
バッテリーサイズは1セル当たり 幅450×厚さ71×高さ285mmです。重さは64㎏になりますのでガッチリ作らないといけません。
セルを4つ並べるので、箱の内寸(底板の大きさ)は450×284(=71×4)×高さになります。その周りに囲いの板を付ける計画です。囲いの板を底板の上に置いて止めてもいいですが、それだとコンパネの厚さを考慮して底板の大きさを拡大しないといけない。精度が出るか不安なので「囲う」方式にしました。
「高さ」は端子となるボルトや、BMSやケーブルが来る事を考えると少し高め。。僕は8センチと読んで、底からの高さを360mmにしました。ちょうど良かったと思います。
あとはコンパネの厚さを考慮して、囲いの寸法を出しましょう。切ってもらったパーツを多めのネジで留めていきます。
※作った後で思った事
夏場は冷却が必要になるかもしれません。冷却といえば空冷ファンですね。水冷も考えられるけど水と電気はねぇ。。いずれにせよ、その際、4つのセルの間にゴムか何かを噛ませて、それぞれの間隔を数ミリ開けて入れられるくらいの大きさの底板にしたほうが、効率的に冷却できて有効かもしれないなぁ。。と思いました。まぁ、夏になってバッテリー温度の上昇が問題になるようなら箱を作り替えればOKですけどね!なのでボックスは安くていいのです(笑)
走行充電器 DCC50S の配線
適切なケーブル選び
走行充電器であるRENOGY DCC50Sは、オフィシャルサイトでマニュアルがDLできます。
購入前に熟読をお勧めします。配線図もマニュアルに載っていますのでここには載せません。
ちょっと偉そうかもですが、走行充電器とBMSの配線図を見てシステムの配線をイメージ出来ない方は自作はやらないほうが良いと思います。
マニュアルにはご丁寧にケーブル太さまで書いてあります。ケーブル長さが5mまでは6AWG。5m以上は4AWGとのことです。
AWGというのは「アメリカンワイヤーゲージ」の略です。
日本ではAWGよりもSQ(スケアと読みます。発音するときは略して「スケ」と言います)という単位の方が一般的です。JISで決まってるようです。
AWGは数字が小さいほど太くなり、SQは数字が大きいほど太くなります。ここは少しややこしいかも。
対応表もネットにあります。6AWG=14SQです。4AWG=22SQです。
太いケーブルほどたくさんの電流を流せます。許容電流を超えるとケーブルが抵抗となり熱を持ち、最悪火災になります。想定する電流に耐えるものを選びます。
あと、長さも短いほど損失が少ないので出来るだけ短くします。マニュアルに「長さ5m以上は一つ太いケーブル使え」となってるのはそのためです。
それを前提に、マニュアルによると、DCC50Sへの入力電力は660Wまでです。
12Vとすると、660÷12で流れる電流は55Ahです。実際はもう少し電圧高いので、Ah数は低くなります。なので想定される電流は50Ah程度となります。
50Ah程度なら指定より細い8SQでも流せるんですが、車の電圧ってのは12Vと低く、電圧が低いと大電流を流しにくくなる=効率悪いのです。それを見越して、6AWG(14SQ)あるいは4AWG(22SQ)を指定しているってことですね。
バーストナー乗り限定かも?w 既存走行充電器との棲み分け
2003年頃のバーストナーにはEBL99という、「走行充電器」と「キャンパー部分の配電盤」の2つの機能を有する機械が付いてます。
EBL99の背面には車体のバッテリーからの+/-と、サブバッテリーからの+/-が接続され、内部のリレーで両バッテリーが接続されます。
EBL99の最大充電電流は16Ahとなっており、今回新たに積む400Ahバッテリーには不足します。そのため今回は新たにRENOGYの走行充電器を取り付けるので、こいつの走行充電機能を無効化する必要があります。といっても作業は簡単。EBL99に挿さっている車体のバッテリーからの+/-の2本を抜いて、圧着端子を使って延長し、RENOGYの走行充電器まで延長します。
こうする事でリレーを無効化し、EBL99は「サブバッテリーからの電気の配電盤」としてだけ機能します。
ケーブルを抜くだけなのは簡単ですが、車体後部のRENOGY充電器までケーブルを這わせるのは大変です。
僕はいつも針金ハンガーをまっすぐ伸ばしてビニテでケーブルを括りつけ、狭い穴に悪戦苦闘して通してます(笑)
EBL99はサブバッテリーから離れた場所に設置されてましたが、RENOGYの充電器はサブバッテリーのすぐそばに設置します。なぜか?
上に書いた通り「ケーブルは出来るだけ太く・短く」だからです。車体のバッテリーからサブまでの距離はどうしようもないうえ、RENOGYの充電器は入力電圧が高かろうが低かろうが、出力は14.4Vにします。その「充電器からバッテリーまで」のケーブルは出来る限りロスが出ないよう太く短くします。
車は電圧が低いので、ロスが出やすいので、ここは結構気を使いましょう。
バッテリーボックスにバッテリーを入れて銅板で直列に接続
CALB CA400にはバッテリーを直列に接続する銅板(バスバーと言います)と、ボルトもセットになってます。
大きめのソケットレンチで直列に接続します。プラスマイナスを間違えないように。間違えるとバチィ!!ってなりますw
このあと、BMSを繋いでチェックしてみます。このBMSはスマートBMSなのでスマホで各パラメーターをチェックできます。
BMSの設定などは一つ前の記事を読んでください。
やったほうが良い事
このBMSには各セルの電圧を合わせる「バランサー機能」も付いていますが、バランスするための電流が数十mAhと小さく、400Ahのバッテリーには殆ど役に立たないと思います。各セルの充電状態(セル電圧)があまりに違いすぎると、そのズレをいつまでも補正出来ない状態が予想できます。
なので「おまじない」的な事かもですが3.6Vくらいで出力できる安定化電源をお持ちの方は、最初に1セルずつ満充電して各セル電圧をそろえた方が良いかもしれません。僕は無いのでやらずにぶっつけ本番でしたけど。まぁ、やらなかったとしても電気ってのは電圧が高いほうから低い方へ流れますので、1時間も放置しておくと電圧は勝手に揃います。見た目はね。
ただ、どんなバッテリーでもそうですが例えば20%と80%とか、残量が違うバッテリーをずっと一緒に使うのはNGなのです。工場出荷状態で電圧が揃っていれば大概は同じ残量で問題ないとは思うのですが、念のため、使う前に「4つとも満充電の状態」(同じ電圧の状態)を揃えたほうが精神衛生的にも良いかな。。と。
ちなみに数十mAhの単位ではなく数Ah単位で強力にバランスできる「アクティブバランサー」というモノもあります。僕も購入はしていますがまだ取り付けていません。そのうち実験してみるつもりです。
車体にインストール!電気使い放題へ。
家でテストが終われば、あとは積むだけです。僕は我慢できないタチなので、テスト翌日の午後から深夜にかけて一気に組みました(笑)
ケースを車に入れ、L字アングルなどでがっちり固定し、バッテリーを入れ、バスバーで直列に繋ぐ。
走行充電器の配置を決め、各ケーブルを接続。BMSも接続。BMS付属の温度センサーとRENOGY付属の温度センサーも接続。ソーラーがあるならソーラーも接続。
最後にBMSにバッテリーのマイナス端子を繋げば…5.12KWサブバッテリーシステムは起動することでしょう。
電気使い放題です。本当に。ビビりますよ。
この記事はキャンカーの中で書いていますが、1週間前に走行充電で満充電してから車のエンジンは一度もかけていません。で、今の状態はこちら。
やっと定格の3.2Vを下回ってきました。
昼は100Wのソーラーで15Ah(残量表示で3~5%)くらいは充電されていますが、それ以外何も充電せず、ずーーーーっとTVかAppleTVを見るのでモニターは点けっぱなし。照明も。寒くなればFFヒーター。で、ノートPCで仕事の方のYoutubeを編集したり、ブログ書いたりしています。平均消費でいうと150Whくらいでしょうか。その状態で、1週間は持ちます。持ちました。BMSに記録されている充放電回数はまだ「1回」です。このバッテリーはDOD80%(容量に対して80%で使った場合って意味)で充放電サイクル2000回ですので、このペースだと2000週間持つことになります。40年(笑)そりゃないわw
あとは夏場、エアコンを使うようになってどうなるか?ですね。そのためにソーラーを増設する計画です。いずれ取り付けたらご紹介します。
昨今のコロナ騒ぎや災害のたびにキャンピングカーが注目されますが、このくらいの電力量になると、オフグリッドで車に住めます。本当に。疎開して人少ないところで引きこもれます。
それに魅力を感じるかどうか?は人ぞれぞれでしょうが、僕としてはとても喜ばしい。家いらん(笑)
今までは電力不足がネックで、旅に行くとき以外はクルマに寄りつく事が少なくなっていましたが、電力を改善したことでもはや「家」になりました。
あと、最後になりましたがヒューズは必ずつけましょう。僕は車体に既存のヒューズがあったのでそれを活かしましたのであまり意識していなかったですが、システムと車と周りを守るためにもかならず付けましょう。
ではまた!