放電が計測できない…
この記事で取り付けた電圧電流計。良い感じだったんですが、一つだけ欠点が。
それは、
メイン→サブへの電流は測定できるものの、サブ→メインへの電流が計測できないこと。
走行中はエンジンがアイドリングよりも高く、オルタネータ(発電機)が仕事するので、エアコンを使おうがライトつけようが基本的にはメイン→サブへ電流が流れている。
その時の電圧は13.8~14V付近。
しかし、信号で停止している時とかは、電流が「0Ah」と表示される。その時の電圧は12V付近。
電気ってのは電圧が高い方から低い方へ流れる。そして「サブは新品でメインは古い事」を考えると、基本的にオルタネーターが仕事をしていない時はサブ→メインに流れる事が多いはず。
これは「サブを充電する」という観点からすると「放電」=「逆流」であり、今までのものではこの放電電流を測定できない。
これで心が離れてしまいました。。
充放電どちらも測定できる電流電圧計
というわけで、逆流(放電)する電流も測定できるこちらを購入して取り付けました。
配線図は以前とほぼ変わっていないので割愛します。
写真の通り、ディスプレイ部と、測定部(?)が別々になっていて、この2つは無線または有線(USB)で接続される。
僕はディスプレイを取り付ける場所とグローブボックスが近いので有線で繋ぎました。
今までシャントから取り出していた3本の信号線(この配線図の緑・黄色・黒)は、測定部の中に内蔵されていると思われる。その分、配線はシンプルになった。
実際に動かしてみた
動かしてみた写真がこちら。
放電中:Discharge
表示説明
- 電圧(V)
- 電流(A)
- 仕事量(W)
- 積算電流(AH) 逆流すると減っていくので増減します。
- 積算仕事量(WH) 逆流しても変化なし。増え続ける。総仕事量(流れた電気量)
- 積算時間
サブからメインに11.8A流れています。
放電=Dischargeを表す「DIS」の字が出てます。
エンジン始動直後や、アイドリング時に車のサーモスタット?ファン?がオンになった時には、このくらい流れます。
ちなみに、この後でアクセルを踏むと、この放電を取り戻すかのように20Aとかが短時間流れます。
充電中:Charge
主に走行中。
この写真を撮った時はサブバッテリーからPHANTOM4PROのバッテリーを3本くらい充電した後でした。バッテリーに取り付けたバッテリーメーターは70%の表示。
そこからの帰りです。充電されているのを表す「CHG」の文字が出ています。
最初の電流電圧計を取り付けた当初、2Aとかしか流れなくて「なんで??」て感じでしたが、アイドリング時を除き、ちゃんと10Aくらい流れていました。オームの法則を実感しました(笑)
現場を撤収する時にバッテリーの残量をチェックして、その値(60%とか)をディスプレイ横のボタンで打ち込めば、充電量に応じて画面左のバッテリー残量表示が増えていきます。
しかし、実際は配線がACCと連動しているため、エンジン停止のたびに測定部の電源が切れて狂いが生じるし、サブ→インバーターへの放電量の測定もできないので、どっちにしても残量は狂う。
いちいち打ち込むのも面倒くさいのでやってません(笑)
満充電
先日、松島への長距離ドライブをした時に、この状態になりました。
メインとサブの電圧が同じになり、メインとサブの間に電流が流れなくなっている。
勝手に「こうなったら満充電」と思うことにしています(笑)
残量を見ていちいち打ち込むのは面倒くさいし。狂っていくし。
残量は別に付けたバッテリーメーターを見れば見当つくので、こっちのメーターでは電圧と電流から満充電を判断できればいいかな・・と。
まとめ 2万円で作る 自作サブバッテリーシステム 完成!
これにて、サブバッテリーの取り付け・運用は、以下の課題は残しているものの一応、完成したと思います。
課題
- 耐久性 → これから(※約1年後追記。ノントラブルで快適です)
- サブバッテリーだけでP4Pのバッテリーを何本充電できるのか? → これから(3本までは確認済み→※追記:6本確認済み)
- サブが空っぽの状態から走行充電何時間くらいで回復するか? → これから ※追記:空にした事無し。6本充電してからは約4時間。
- ソーラーの設置 → 必要だと思った時 ※追記:いらない。走行充電で充分
となります。各種追記しました(笑)
自作 サブバッテリーシステム 仕様
- バッテリータイプ 鉛シールド ディープサイクルバッテリー
- バッテリー容量 20時間率105Ah/5時間率換算84Ah 12V×84Ah(5時間率)×90%(インバーター効率)=907Wh ※用途をP4Pの充電と考えると5時間率以上の使用環境となる場合あり
- P4Pバッテリー最大充電本数(理論値) 907Wh÷89.2Wh=10本 ※電圧低下に比例して同時充電数が減ることが予想される
- 最大負荷電力 定格300W/瞬間600W(インバーターの上限)
- メインバッテリー保護方式(セパレートの方式) イグニッション連動リレー式 ※基本的にイグニッションオン(ACC ON)の時はエンジンが始動・走行しているため、並列接続を解除する必要は無いという考えです。ただし、サブが著しく空の時の長時間アイドリングはオルタネーターの発電量が不足気味なのでメインを痛める可能性あり。
- 充電方法 走行充電。外付け家庭用充電器の使用も可
- 充電時間 約8時間。通常走行約4時間で80~90%。ピーク時充電電流 約30Ah(0.3C)。本記事の電流電圧計で確認。
かかった金額
- サブバッテリー G&Yu SMF27MS-730 ヤフオクで12,000円
- 遅延リレー エンジン始動時大電流保護用 Amazonで150円
- 大容量リレー Amazonで1,480円
- 電圧電流計用ミニリレー 718円
- 配線・圧着端子 KIVケーブル8sq 5m(赤・黒の2本) アキバの九州電気さんで 220円/m 圧着端子含め約3,000円
- 電流電圧計 3,287円 (2個目の物のみ)
- 圧着工具 1,470円
合計 22,105円
サブバッテリーと複数のドローンバッテリーがあれば、休むことなくフライトを続けられます。とても快適。
もちろんドローン以外でも車で旅行する時も安心・快適です。大地震などの災害時・停電時でも短期間ならとりあえず凌げます。
自分でつければ2万円ちょいで作れるので、是非おススメするのでした。