蒼天航路 〜ドローンと空撮とキャンピングカーのブログ〜

Drone Aerial Shoot ドローン空撮屋のブログです。その他にも、キャンピングカー、空モノを中心としたラジコン関連の雑感なども書いていきます。

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ソーラーパネル。フレキシブル?フレーム式?どっちがいいのか?

投稿日:

あけましておめでとうございます!(2月)

生まれも育ちも日本人ですが、中国が春節のこの時期(2月13日)に、2021年初の更新です。あけましておめでとうございます(笑)

前回更新は11月だったので3か月も空けてしまった。。これじゃあアクセス数が伸びるわけないな。。w ブログをほぼ毎日更新している 他のキャンカー乗りの方とか、マジ尊敬します。

僕はというと、11月の更新以降。。というかその前からリチウム取り付けのご依頼を頂いております。本当にありがとうございます。このページの「リチウム取り付け依頼」のところの「作業実績」だけは、自分で忘れてしまわないようにせっせと更新しています。

11月の400Ah×3連装以降、このブログを書いている2021年2月13日までの間に11台に取付けさせて頂きました。ありがとうございます。ここ数日も1台。名古屋まで呼んで頂きジル520に取付させてもらいました。なんと明日(14日)も名古屋でジルに取付させてもらう予定です。いま、名古屋のキャンカー内でこれを書いています。

で、取付の際にそれぞれのオーナーさんとお話させてもらったり、FBのキャンピングカー系のグループでのコメントや、他の方のブログなどを読んだりして、どうにも結論が出にくいよーな、諸説あるよーな。。そんな事がいくつかあると思うので、今後数回にわたって自分なりの考えを記したいと思います。長くなるので、1個ずつ。今日のお題はこちら!

ソーラーパネル。フレーム式とフレキシブルどっちがいいのか?

ここは自分のスペースなので、率直に書かせていただきます。そんなん知るか。オーナー次第だろって感じです(笑)

だって一長一短だもの。

あと、なんかわかりませんけどネット上でフレーム有りのモノを「パネル式」とか「パネル」と呼ぶ方を何度か見かけました。

「パネル」…ってどうなの? フレーム有りの正式名称は知りませんがフレーム有り=パネルではないだろう? フレキシブルもパネルなのだから。。

なので、ここではフレーム有りのモノはフレーム式呼ぶようにします。

では、それぞれの長所・短所を。

フレーム式PVパネルの長所

熱に強い(というか放熱しやすい)=発電量多い

CIS(化合物系)などの熱に強いパネルではなく、シリコン系の、いわゆる普通のパネルの場合、フレーム式・フレキシブルともに、温度25度が最も効率よく発電できる温度で、そこから1度上がるごとに発電量が0.5%ずつ落ちていくといわれます。

この0.5%は発電効率ではないですよ。同じ光量で25℃の時の発電量に対して です。

真夏なんぞはパネル温度80℃くらいまで上がるとすると、それだけで、その差55℃×0.5=27.5%も落ちるわけです。これはフレーム式もフレキシブルも同じ。もう一度言う。同じ。

しかし、フレーム式の場合、ブラケット(取付金具)を使ってキャンカーのルーフから浮かせて取り付けるので、パネルの下を風が抜けるため放熱しやすい=温度が下がりやすい。あと、ルーフとの間に隙間があるので、熱くなったルーフからの熱伝導が伝わりにくい。という事です。

無風状態ならフレキシブルもフレーム式もパネル自体は熱くなります。ただ、フレーム式は裏面にも空間があるため、そこからもパネル面の熱が自然放熱するので、ルーフにべったり貼ってあるフレキシブルよりは温度上昇が遅いんです。

誤解しがちなのは「熱に強い」わけではありません。同じシリコン系パネルならどっちも熱には弱い。。というか、熱くなれば発電量は下がります。「浮いてるから放熱しやすい」=「温度が上がりにくい」だけです。

で、結果として 温度が上がりにくい=発電量多い という事になります。

安い&国産&住宅用も使える

中華製フレーム式はフレキシブルに比べて安い傾向にあると思います。

中古品もヤフオク見れば大量にありますし。

あと、日本じゃフレキシブルをあんまし作っていない(作ってるのかな?)と思いますが、フレーム式は住宅用も含めて沢山選べる。国産も。国産好きな人多いですからね。

あと住宅用だと、上の方に書いた熱に強いCISパネルも選べたりします。そっちはお高いですけどね。

表面の劣化が少ない=高耐久

表面に強化ガラスが使われていることが多いと思いますが、フレキシブルに使われる樹脂よりも経年劣化は少ないです。ガラスだもんね。フレームもガッチリしてて丈夫!

僕は一時期フレーム式とフレキシブル両方のパネルを付けてましたが、長所はこれくらいかな。。?

フレーム式PVパネルの短所

設置性が悪い

ブラケットを使ってビスかリベット止め必須ですので、取付には気合が必要です。業者さん任せなら関係ないだろうけど。

曲面には付けられない。。というか、付けられなくはないけど、曲面の場合はブラケットの脚の長さを変えないとです。

全高が上がる

全高が4㎝以上変わって(上がって)しまうと構造変更が必要になるらしい。知らんけど。

キャブコンはベンチレーターがあって、そっちの方が高いだろうからあまり考えなくていいだろうけど、バンコンはベンチレーターが無いタイプもあるだろうし。自分もハイエースのバンコンにフレキシブルの180W×3枚=540W付けさせてもらった時はベンチレーターが無かったので4㎝以内に収まるよう神経使いました。こんなん。全高2.5㎝ほどのアップで収まった。

フレーム式の場合は4㎝に収めるのは相当きついと思う。

重い=高重心になる

そして、重いです。サクッと調べると、180Wで12.7㎏と書いてある。ブラケット入れたら13キロ。重いのは別にいいんですが、パネルが載るのは車両の最上部なわけです。そこに重量物を積むもんだから、重心が上がるわけです。大容量にすればするほど。たとえば180W4枚なら約52㎏。女の子1人分。

僕は体重が重いもので、ソーラー貼る時は軽い女子の助手を付けてますが、その子がルーフに上がると車が結構揺れます。ただでさえ横風に弱く、横転事故が時々報道されるキャンカーの重心がさらに上がるのはいかがなものか。

「キャンカーは出来るだけ低重心」が良いと思うのです。

フレキシブルPVパネルの長所

軽い=重心変化が最小限

まず、軽い。先日、ボーダーバンクスに180W×4枚を取り付けさせてもらいましたが、1枚約3㎏。4枚で12㎏。フレーム式1枚分にしかならない。重心変化は最小限で済みます。こんな感じ。

設置性が良い。薄くて曲がる(フレキシブル)=曲面設置可。見た目スマート

設置はしっかり脱脂しての両面テープ&シーリングで充分。軽キャンに強力マグネットで付けてる人もいるようですしね。

飛んでいかないの?→飛行機と同じでパネル下面に風が入ると浮き上げる力が働いて飛んでいくのも考えられなくはないが、全周シーリングして風の入る隙間を無くせば浮きません。むしろダウンフォース生まれそう(笑)

そして、フレーム式では足の長さを調節したり、ビス打ちが必要で難儀なバンクベッド上の曲面にも貼れます。キャンカービルダーが作る車で、ノーマルで曲面のバンクベッド上にフレーム式付けてる車なんぞ殆ど見たことありません。(このブログで紹介した400Ah×3連装の車は200W6枚乗ってたが。。(笑))フレキシブル乗せてるのはありますけど。

フレキシブルは熱の関係で発電量が落ちがちですが、それを補って余りある分を曲面設置で回収できる事もあります。

上の写真のボーダーバンクスは良い例だと思います。。薄いので見た目もスマート♪空力的にも有利。

フレキシブルPVパネルの短所

熱に弱い=放熱しにくい

上に書いたフレーム式とは逆です。ルーフにベタっと貼ってるもんで、放熱しにくく、熱くなれば発電量は落ちます。ウチで扱っているパネルの場合、夏で公称の70%ほどです。冬は5割程度まで落ち込みます(もちろんフレーム式も冬は落ち込みますよ)

ただ、これも上に書いた通り、発電量は劣るものの設置性が良いので大容量を積みやすく、フレーム式より大容量を積むことで欠点をカバーできることも考えられます。

表面樹脂の劣化→発電量の低下の可能性

フレキシブルは曲がってナンボなので、表面は可塑性のある樹脂でコーティングされています。ツルツルのPETも、ツブツブのETFEも。ガラスではないので経年劣化で透明度が落ちる→発電量下がる事は考えられます。

一応、ウチのショップでも寿命10年、他メーカーでは25年とか謳っているところもありますが、統計的な予測が本当に当てはまるのか?は未知数です。言ったもん勝ち的な。。(笑) これはリチウムのサイクル寿命にも言えますけどね。400Ahを本当に2000サイクル使いきった人って世界に何人いるのかな?って思ってます。

個人的には5年持てば許せるかなと思っています。

なので、結局はユーザー次第

ってことになる(笑)

だって車も違うし、オルタネーターの出力も違うし、バッテリーの種類も容量も違うし、ソーラーに対する考え方も違うし、人それぞれなんだもの。

なので上記の長所・短所を鑑みて、バッテリーがリチウムの場合として個人的な見解を書くと、

まず、ウチでは1日の最大発電量は 公称の70%×4時間分 でご案内しています。搭載量が

  • 200Wなら560Wh。ウチと同じ400Ah/5120Whのリチウムに対してなら約11% 満充電まで約9.1日
  • 400Wなら1120Wh。同21%/4.76日
  • 600Wなら1680Wh/同32%/3.125日
  • 720Wなら2016Wh/同39%/2.56日

です。結構違いますよね。

一番バッテリーを酷使するのはエアコンを使う夏です。

皆さん、バッテリーの容量ばかりに気を取られがちですが、エアコン使って空っぽに近いバッテリーを翌日いかに復活させるか?も同じくらい大事なんです。

オルタが強くて走行充電だけで50とか60Aとか出る車なら、ソーラーは補助的に300とか400Wで充分と思いますし、それくらいならルーフの平面部分だけでいけるかもですし、フレーム式の重量的にも30㎏くらいでしょうし、ギリギリ有りかと思います。

600Wとかそれ以上の搭載を希望する場合、フレーム式だと重量増による高重心化が気になる。個人的には。

一般的なキャブコンは、大抵マックスファンなどのベンチレーターがルーフの真ん中にあるので、ルーフの平面の面積的にも600Wは難しくなる。その場合はフレキシブルをバンクにも貼った方がスペースを活かして大電力での発電が可能になる。

しかし、いずれにせよエアコン使わない時期は電気が余って仕方ない状態に陥ります(笑)

なんともまとまりのない話ですが、ご自分の環境と照らし合わせて考えてもらう上で、ちょっとでもパネル選びの参考になれば。。

ならないかな?(笑)

次回は 組バッテリーと生セルどっちがいい? です。

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名前 : 岡崎 慎一

5歳でトイラジに出会い、それ以来ブランクはあれどずっとラジコン好き。
とあるアーティストのMV撮影でDJI INSPIREでの撮影を目の当たりにしてドローン空撮を志す。現在はそのMV撮影時に飛ばしていた人に師事。

ドローンの他、登山とマラソンとロードバイクと天体撮影とラジコンと音楽とデリカスペースギアとPCとカレーが好き。 これら全部を活かして、旅をしながら稼げるバックパッカーとなり世界一周に憧れてます!
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